フジトモ島の冒険Adventures on Fujitomo Island

🌟第62話 「朝日を迎える家〜ここから始まる2026〜」

  • カトー:フジトモ号の船長。新しい年の始まりを見据える導き手。
  • ともりゅう:知恵の龍。始まりの意味を静かに語る。
  • ともねこ:癒しの猫。朝の空気の変化に気づく存在。
  • 橋龍:広報・調和役。言葉と想いを未来へつなぐ。

元旦の朝は、
音がほとんどない。

テレビも、車も、
まだ目を覚ましていない時間。

窓の向こうで、
空の色がゆっくりと変わっていく。

「……始まるな。」

カトーは、
湯気の立つ湯のみを手に、
東の空を見ていた。

ともねこが、
ひなたに丸くなる。
「朝って、なんだか背すじが伸びるニャ。」

ともりゅうが静かにうなずく。
「始まりとは、
大きな音ではなく、
小さな覚悟から生まれるものじゃ。」

◆ 元旦に相談は来ない

この日は、
電話は鳴らない。

現場も、
工事も、
打ち合わせもない。

でも――
カトーは、この時間が好きだった。

「動かない時間があるから、
動く意味が見えてくる。」

橋龍がメモを取りながら言う。
「一年の最初に“立ち止まる”って、
すごく大事ですよね。」

◆ 家も、呼吸をしている

前日に整えた事務所。
片づいた机。
余白のある棚。

空気が、軽い。

ともねこが歩き回る。
「モノが少ないと、
音も静かになるニャ。」

ともりゅう:「家も、人と同じ。
余白があって、初めて未来を迎えられる。」

カトーは、
一枚の図面を机に広げた。

「2026年は、
“直す”だけじゃない。」

「暮らしを、
一段上へ引き上げる年にする。」

◆ 第二創業期の合図

橋龍が、
新しいページを開く。

「発信も、
もっと“暮らしの温度”を出していきましょう。」

「施工の話じゃなくて、
“その後の生活”が伝わる言葉で。」

カトーはうなずいた。
「フジトモは、
工事の会社じゃない。」

「“安心が続く仕組み”をつくる会社だ。」

ともりゅう:「それが、
第二創業期の核じゃな。」

◆ 朝日が差し込む

そのとき――
窓から、光が差した。

静かで、
まっすぐで、
迷いのない光。

床に伸びる影が、
少しずつ形を変えていく。

ともねこが目を細める。
「今日は、いい始まりニャ。」

橋龍が小さく笑う。
「言葉も、ちゃんと届きそうですね。」

カトーは、
その光の中で言った。

「2026年は、
“ありがとうが集まる”だけじゃない。」

「“ありがとうが続く”会社になる。」

ともりゅう:「始まりは、
もうここにある。」

◆ 余韻

外では、
遠くで子どもの声が聞こえた。

新しい年が、
もう動き始めている。

家の中は静か。
でも――
確かに、力が満ちている。

朝日は、
今日も変わらず昇った。

それでも今年は、
少し違って見えた。

──ここから始まる。
フジトモの、2026。

──つづく。

🎯次回予告

第63話

「今年の一歩目は、どこから踏み出す?〜玄関が語る未来〜」

新しい年、
最初に触れる場所。
そこに、今年の流れが現れる。

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