フジトモ島の冒険Adventures on Fujitomo Island

🌟第68話

「広くなったのに、落ち着く理由〜天井と光の話〜」

  • カトー:フジトモ号の船長。空間全体のバランスを見る導き手。
  • ともりゅう:知恵の龍。高さと心の関係を語る。
  • ともねこ:癒しの猫。居心地の差にすぐ気づく。
  • 舞龍:プランナー。光と配置の感覚を言葉にする。

 

LDKが一つになって、

確かに広くなった。

でも――

不思議と、落ち着く。

「前より、

静かに感じませんか?」

奥さんが、

ソファに腰を下ろして言った。

ともねこが、

天井を見上げる。

「上が高いのに、

そわそわしないニャ。」

◆ 相談は「広さの正体」

ご主人が首をかしげる。

「前より広いのに、

疲れないんです。」

舞龍が、

天井と窓を指さした。

「“床面積”じゃないですね。」

「この家、

上の空間が変わりました。」

◆ 天井は、低くも高くもなった

ともりゅうが静かに言う。

「人は、

見上げる高さで、

気分が変わる。」

舞龍が説明する。

・リビングは、少し高く

・ダイニングは、落ち着く高さ

・キッチンは、手元に集中できる高さ

「全部同じ天井にしなかったんです。」

ともねこ:「場所ごとに、

気持ちが切り替わるニャ。」

◆ 光の入り方も、変わっていた

午前中。

窓から入る光が、

壁をなぞる。

夕方。

光は、

天井を柔らかく照らす。

「前は、

照明をつけないと暗かった。」

奥さんが言う。

「今は、

時間で明るさが変わるのが分かる。」

カトーは、

その様子を見ながら話した。

「光が“動く”と、

時間を感じられる。」

「それが、

落ち着きにつながります。」

◆ フジトモの考え方

舞龍がまとめる。

「高くすればいい、

明るくすればいい、

じゃない。」

「その場所で、

どう過ごしたいかです。」

ともりゅうがうなずく。

「空間は、

人の心を映す器じゃ。」

◆ 変わった夜の時間

夜。

照明を落とす。

天井の高さが、

やさしく包む。

ご主人が言った。

「今日は、

早く眠れそうだ。」

ともねこが、

ソファの背に丸くなる。

「家が、

呼吸してる感じニャ。」

◆ 高さは、安心だった

カトーは、

静かに言った。

「広さは、

数字じゃない。」

「安心できる高さと、

光の距離です。」

ともりゅう:「それが整うと、

人は無理をせぬ。」

◆ 余韻

天井の向こうに、

音はない。

でも、

圧迫もない。

ただ、

落ち着いた空気がある。

ともねこが小さく言った。

「今日は、

上まで気持ちいいニャ。」

──第二部完。

 

🔜 次回予告

第69話 第三部スタート。

お楽しみに。

 

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